冬の旅04 《氷結》 “Erstarrung” 【ドイツリート/字幕で聴く歌曲】シューベルト

冬の旅 D. 911,Op.89【ドイツリート/字幕で聴く歌曲】 《氷結》 Winterreise”Erstarrung”
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フランツ・シューベルト作曲
ヴィルヘルム・ミュラー作詩
ゲルハルト・ヒュッシュ歌唱 1933年

【歌詞訳】
僕は雪の中でむなしく
あの子の足跡を探す
あの子が僕と腕を組んで
歩き回った緑の野原で。

この地面に口づけしたい
この氷と雪に
僕の涙がしみこんで
大地が見えるようになるまで

どこに行けば花が見つかる?
どこに行けば草が見つかる?
花々は死にたえ
草も色あせたようだ

僕は思い出をひとつも
ここから持っていけないのか?
もし僕の苦しみが黙ってしまったら、
誰があの子について語ってくれるんだ?

僕の心はまるで死んだようだ
心の中にあの子の姿が冷たく凍り付いている
いつかまた心の氷が解けたら、
あの子の姿も流れ出してしまう

【冬の旅 豆知識】
「冬の旅」はオーストリアの作曲家、フランツ・シューベルト(1797~1828)によって作曲された連作歌曲集。

シューベルトは、31年という短い生涯の間に600曲以上のリート(歌曲)を作曲し、歌曲王とも呼ばれている作曲家。

教員の仕事を辞め、友人の家を転々と居候しながら作曲や小コンサートに没頭する日々を送っていたシューベルトは、冬の旅の主人公と同じく自身をはみ出し者やよそ者と感じていたといわれる。

また冬の旅が作曲された1827年は、性病や腸チフスの悪化でシューベルトが死を強く意識した時期でもあり、冬の旅にはそのあたりの心境がひしひしと強く表れている。

音源は、ドイツの名バリトンで日本にも来日し、東京芸大等で教鞭をとったことがあるゲルハルト・ヒュッシュによる歌唱。1933年録音。

※音源が古いため、ノイズ等がありますがどうぞご了承ください。

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