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【ターンテーブル動画】 クレメンス・クラウス/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ハイドン『交響曲第88番 ト長調 “V字”』(1929)78rpm

R.シュトラウスの支援もあり、1929年9月1日、F.シャルクの後任としてウィーン国立歌劇場総監督に就任したクレメンス・クラウス。
このハイドン78rpmはそれに先立つこと2か月余り前にウィーン・フィルとレコーディングされたもの。レーベルには「Director of the State Opera,Vienna」とあるから、リリースは9月以降されたのであろう。クラウスの録音歴では最も古いものと言ってよい。
翌30年にはW.フルトヴェングラーの後継として「ウィーン・フィル最後の常任指揮者」にも就任している。
正に36歳でウィーン音楽界のトップに君臨し、ウィーン・フィルとの蜜月状態の始まりを象徴する78rpmだ。
クラウスの音楽的特徴をよく表した、すっきりとした音の運びの中に、わずかに、絶妙に取り入れられた色香が魅惑的なハイドン。
クナッパーツブッシュは言うまでもなく、第2楽章を情緒纏綿に演奏する指揮者が多かったこの時代、そこには手を出さずに端正な流れを生み出すクラウス。
88番は後のバイエルン放送響とのライブ盤も出ているということで、クラウスお気に入りの1曲だったのであろう。

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